ゲームレビュー

【ゲーム紹介】欠点の見当たらない名作、ドラゴンクエスト11感想。

PS4向けゲームソフト「ドラゴンクエスト11」をクリアしたので、感想まとめます。
一部ネタバレを含みます。
発売から一年が経過して、とっくにトロコンしたぜ!というかたもいらっしゃるかと思いますが
これからというかたはご承知おきください。

概要

正式名称:ドラゴンクエスト11 過ぎ去りし時を求めて
発売日 :2017年7月27日
販売元 :スクウェア・エニックス
ジャンル:RPG

言わずと知れた国民的RPG「ドラゴンクエスト」の第11作目です。

「Playstation4」と「ニンテンドー3DS」という、据置機と携帯機でのマルチ販売をしたことで話題となりました。
マルチというと、基本的に同内容のゲームを複数ハードで出すイメージなのですが、コレの場合はまるっきり別のゲーム(本筋のシナリオや登場人物は同じ)となっています。
ハードのスペック自体が違いますからね。

私が購入したのは、リアルなグラフィックが売りの「PS4」版です。

何はさておき圧巻のグラフィック

そんなわけでPS4版の最大の特徴といえる「グラフィック」について。
ここまで進化したかーという感じです。FC、SFC時代のドラクエは、プレイヤーの想像力で補完する余地がありましたが、このドラクエ11はこれでもかというほど全部描かれています。

キャラクターに関しては、ドラクエ8で使われた「鳥山絵を等身大で3D化する表現」がさらに進化して使われています。
アニメ調だけど実写のようなリアルさもあり。この絶妙なさじ加減、見事というほかありません。
火山でヨロイをガチガチに着ていたり、雪山で踊り子の格好をしていてもなんとなく納得できてしまいます。

アニメ顔なんだけど、違和感のない絶妙なライン。
美麗な背景、これぞPS4!

フィールドや街のグラフィックは海外の最新ゲームと比較しても遜色のない出来です。
せっかく作ったのだから、このマップパーツであと2〜3本ゲーム作ってイイんじゃないかと思うくらいですね。

見入ってしまうほど綺麗な水。

「ボウガンアドベンチャー」はつまらない…

PS4版と3DS版は、各機種の特徴を活かした固有の要素が存在します。

3DS版は、2Dドットモードへの切り替えや、過去作品の世界を追体験できる「時渡りの迷宮」といった要素が売り。
対するPS4の専用要素が、この「ボウガンアドベンチャー」です。

世界各地に置かれた小さな「マト」を発見して、ボウガンで撃ち抜くというものです。これが絶妙につまらないです。
広大なマップを余すことなく活用した要素ではあるのですが、マトは大体見えづらい箇所に配置されており、場所のヒントもなし(一応、「地域内であと何個のマトが残っているか」という情報は聞ける)。

マトまでの距離がわかるとか、マトの位置を示したヒント(風景写真とか)がでるとかであれば、もう少し楽しめたのになぁ~と思います。
あとはマトを撃った箇所をマップに遺すようにするとか。

結局めんどうだったので攻略情報のお世話になっちゃいました。

BGMは過去の曲が多め

続けてBGMについて。
本作では、過去のドラクエタイトルの楽曲がふんだんに使われています。

これまでにも、カジノの曲やレベルアップ時のファンファーレといった、伝統的に使い回している曲はありましたが、今回はお城やフィールドにおいても過去の曲が使われています。メダル女学院でドラクエ5のお城の曲が流れたりとか。

「ここで懐かしの曲がかかるのか!」という演出効果もあるのかもしれませんが、大人気シリーズの宿命か、ドラクエはスピンオフ作品が多く存在します。「ヒーローズ」に「ビルダーズ」、各種スマホゲームなどなど。そういった派生作品で、ナンバリングタイトルの楽曲が使われまくってるんですよね…

だから、満を持してドラクエ3のフィールド曲が流れたりしても、30年前の思い出が溢れ出したりは…しません。
ドラクエヒーローズで何回も聴いちゃいましたからね。

とはいえゲーム1本あたりの楽曲数が大量になっている昨今、全てを新曲で揃えるのは厳しいかと思います。

11は総集編的な趣があるため、過去曲を使う必然性が有るとはいえますが、今後どうなるのだろう…と、要らぬ心配をしてしまいます。

ストーリーは良質。一部疑問が残ります(ネタバレ)

ドラクエ11のストーリーは「勇者」という称号が誇らしいものではない(むしろ迫害される)という、ドラクエシリーズそのものへの否定ともとれるような内容。

理不尽な展開から徐々に希望が見え始めて、突然の圧倒的絶望
終わった…世界終わった…という絶望感をプレイヤーに与えてくれます。(と思いきや、意外と無事なエリアが多かったですが)

で、そこから復活の兆しが見え始めたところで、一旦自分でリセットする。

という、文字で書くと意味不明ですが予想外の展開に満ちています。

キャラクターの感情もしっかり表現されているので没入感は歴代随一の出来。ボイスなしでも充分に感動できます。

個人的に印象深いのはこのシーンです。

「英雄」と称えられながら、自責の念に抑えられないグレイグの心情を思うと、グッときてしまいます。表情が映らないのもまたイイ!
年齢が近いから感情移入しちゃうんですかねぇ。

その他、印象に残ったシーンいろいろ

「こんな 胸クソ悪いものを 見せるヤツは ひとりしかいない!」
などと断言されてしまう不憫な人はひとりしかいない!
ニマ大師。初見では好印象でしたが
連武討魔行のウザさでイメージダウン…
「幼なじみよ!」と自己紹介する幼なじみ!そう、それが私よ!エマよ!

ストーリーの疑問箇所

疑問が残るのは、時のオーブを破壊して移動した先の世界がパラレルワールドなのかどうか?ということ。
勇者が戻った時は、仲間たちもうっすらと未来の記憶を持っていて、みんなで過去に戻った感をにおわせていますが、
セニカが過去に戻った際は勇者たちはセニカを見送っており、世界全体が巻き戻されてはいないように見えます。

そうなると、一緒にウルノーガ、ウルナーガを倒した仲間たちは勇者のいない世界に残ったままになるのでしょうか。
それはそれで悲しいですね…

某知恵袋で似たような質問が出ていて「ゲームの登場人物にそこまで感情移入できてすごいですね」という返答がついていました。
だめかいな。

まとめ:綺麗に終わりすぎているのが、逆に寂しい

発売から一年以上経ち、中古でもダウンロード版でも手軽に買い求めやすくなっています。
幅広い世代にオススメできる鉄板ゲームです。

本作は、歴代ドラクエの集大成、大団円といった雰囲気が随所にみられます。

11のエンディングから1および3の冒頭へ。物語の輪がくるっと閉じてしまった感じで、綺麗ではあるのですがシリーズとして役目を終えてしまったような寂しさを覚えます。
12出てほしいなぁ…

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください